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産学官民交流事業

2024.09.24 第479回東三河産学官交流サロン

 

 

 

1.日 時

2024年9月24日(火) 18時00分~20時30分

2.場 所

ホテルアークリッシュ豊橋 5F ザ・グレイス

3.講師①

愛知工科大学 工学部情報メディア学科 教授 加藤 高明 氏

  テーマ

『デジタルで、地域や社会を元気に!』

  講師②-1

  テーマ

株式会社ガイア国際センター 代表取締役 楠田 祐里 氏

『東三河における外交人雇用成功事例と失敗事例』

  講師②-2

  テーマ

一般社団法人ガイア国際交流研究所(ガイア社団) 常務取締役 楠田 壮史 氏

『ガイア社団の活動報告や今後のビジョンについて』

4.参加者

61名(オンライン参加7名含む)

講演要旨①
 私はもともと家が商売をやっていたという関係もあり経営に興味を持っていて、経済経営系の勉強をしていた。それにSEとしてのシステム開発の経験を活かし、ウェブサイトを使って消費者が参加して商品開発をした事例などを紹介してきた。SNSが当たり前になり、ブログを使ってどのようにマーケティングを実施すると効果的か、それに伴う現状分析などをやりながら、地域の方に研究分野をシフトしており、最近は大学と地域行政、NPOの連携といった研究テーマを進めている。地域協働への関わりは、愛知工科大学の前身である愛知技術短期大学時に、市民向けパソコン教室を担当したことからスタートし、2008年蒲郡商工会議所、愛知工科大学、蒲郡市をはじめとする産学官関係団体等のネットワークを形成し、連携による新技術・新ビジネスの研究開発推進を図り、地元産業の振興および地域の活性化並びに地域の課題の解決を図るための場として、「がまごおり産学官ネットワーク会議」が設立された。「がまごおり産学官ネットワーク会議」において、企業や個人事業主の方がソーシャルメディアをどう使うのか、どのように発信すると有効なのかといった講座を担当し、IT技術を地域活性化に活用したいと考えていた。
 蒲郡商店街のイベント「ごりやく市」が年に6回あり、これは車両通行止めにして多くの店舗が出店するお祭りのようなものである。こちらが10周年を迎え、記念に何か今までと違うイベントができないかと相談を受け、学生と一緒にスマホゲームとプロジェクションマッピングをやろうと考えて出展した。これを契機に、他の地域(名古屋市内、東京、大阪など)に足を伸ばした社会活動へ各種デジタルコンテンツの出展が増えていった。基本的にはデジタルコンテンツは学生が作成する。授業の一環として作成するためクオリティはそれほど期待できないが多くのアイデアを採り入れ、「サービスラーニングの実践」という教室で学んだ知識・技術を、地域社会の諸問題を解決するための社会活動に活かすことを通して、市民的責任や社会的役割を身につける教育方法になっている。教室で勉強し何か作って終わりではなく、地域社会にそれを活かす、誰かに使って喜んでいただくといったことを常に頭に入れて授業をしており、こうした機会を探し学生に体験をさせることを心がけている。
 それではこれまでの取組を紹介する。まず先ほどの蒲郡商店街のイベント「ごりやく市」、ここでは「ごりやく市蒲郡商店街散策スマホゲーム」としてスマホの中で商店街各店からのクイズに答え、ポイントを集めるゲームを行った。実際に実店舗に行くと答えが判る仕掛けで、オンラインのコンテンツを使いながらオフラインへ誘導するといったことを狙った。また、「ごりやく市プロジェクションマッピング」として蒲郡商店街キャラクターの「こんきち」が、各地を冒険して大変身するものを作成。ほこら型、鳥居型、こんきち型の3つのスクリーンを自作し投影した。ディズニーランドのプロジェクションマッピングなど非常に美しく感動するが、多額の費用と作成に多くの工数がかかっている。このように費用も手間も大変と思われるが、実はプロジェクションマッピングは、形に合わせで投影するのはソフトがやってくれる。形を見ながらマウスを引っ張ってなぞれば、形は合う。そのため実際は、中身のデータ動画をどう作るかが非常に大事になる。「ごりやく市」では使っていない建物の1階の駐車場を借りて、「こんきち」というイメージキャラクター形のスクリーンは発泡スチロールを削って作った。立体的に鼻が出ているとか、ひげが出ているといったものを作ってそこに映像を投影し、「こんきち」が世界中で旅をする。「こんきち」は薬證寺というお寺から生まれたという設定になっているため、お寺の中にある祠をイメージしたスクリーンと、鳥居をイメージした半透明のスクリーンという3つのスクリーンを自分たちで作って投影をしている。「こんきち」がニューヨークに行くと入浴している、ハワイに行くと一気に日焼けする、ブラジルに行くとサッカーのユニフォームに着替える、原始時代に戻ると原始人の格好になる、宇宙に行くときは「こんきち」がロボットになって宇宙に飛んでいくといった映像を創りながら「ごりやく市」を盛り上げた。
 他に蒲郡の駅前にある生命の海科学館外壁へのプロジェクションマッピングも行った。蒲郡冬まつりにおいてペットボトルで作られた「願いのツリー」を題材にした作品を投影した。ツリーが完成していく様子を記録したメイキングムービーも制作、投影した。また、蒲郡市には赤い電車、名鉄電車にしがま線が走っているが、利用者が減って廃線の危機があるかもしれないということで、赤い電車応援プロジェクションマッピングとして箱型のスクリーンを作ってそこに映像を投影して電車のように見せ、蒲郡で活躍するキャラクター達が乗車したり、沿線の風景を映し出すものを作成した。こうした映像を電車型スクリーンに映しながら、来ていただいた人にメッセージを書いていただいて貼り付けるといった形で、にしがま線存続の運動の支援をしている。
 幸田町立南部中学校からも依頼があり、校舎にプロジェクションマッピングができないかという相談を受けた。文化祭の前夜祭として校舎の横の壁面に四つの映像を四角の形にピッタリ合わせながら投影をしており、映像は、中学生が音楽会の発表会の様子といった映像を自分たちで作り、ピッタリ合わせて投影するのは、研究室の学生がお手伝いした。
 私の生家は名古屋市南区のある商店街で靴屋をやっていたが、その関係で地元の商店街で何かできないかといった話があり、空き店舗の窓のところに紙を貼り付けて横と正面に1台のプロジェクターでスロットのリールが回るようにし、ここで絵が揃うと次のシーンに移るといった演出を加え商店街の取組をプロジェクションマッピングの映像で紹介した。
 大阪にTrue ColorsというNPO法人があり、世の中には20人に1人ぐらいは赤が見にくいといった色覚の問題を知ってもらうための活動を行なっている。具体的には、カラーバリアフリーとしてこうした方を意識した色使いが良いと周知する活動をしている。このNPO法人から依頼があり、「色覚体験イベント」に協力し、大阪や東京でのイベントに参加した。内容は、まず色が見える仕組みを解説するアニメーション動画で見てもらい、その後平面ではなくL字型にスクリーンを設置、スクリーンを右側と左側で分け、右は赤が見にくい人に見えている映像、左は通常の人が見ている映像を商店街の中を歩く画像として投影し、コカ・コーラの自動販売機など赤いものの見え方の違いを体験してもらった。平面ではなくL字型に投影することによって奥行のリアル感が出る。その前にプレートを置きメッセージやキャラクター的な映像を映し、わかりやすく説明した。また、部屋全体に緑を投影し、その中で子どもたちに絵を描いて色を塗ってもらい、その絵を普通の光の下で見てもらう。緑の中で塗った色を普通の光のところで見ると、思った色と違う色の構成で絵が描いてあったという色の識別の違いを体験するワークショップのお手伝いをした。
 徳川十二新匠プロジェクトとして、岡崎桜城橋を使用した若手アーティストによるプロジェクションマッピングの企画に、本研究室の学生3名が参画した。1年間を通して月替わりで12組のアーティストがプロジェクションマッピング作品を披露するもので、本研究室学生が製作した画像は11月3日~30日に投影され、映像に合わせてプロが作成したBGMも流された。内容は岡崎の桜の白橋で11月にちなんだ内容として、モミジの葉が川を流れる、上流から下流へ段差に合わせて流れていくものである。これを作った学生は、九州から短大を卒業した後、こうした映像を作成したいと当大学の3年生に編入し、2年間私のゼミで一生懸命こうした活動を体験して現在は九州に戻りプロジェクションマッピングの会社で活躍している。
 今後の展開としては、ユーザの姿が、リアルタイムで写し出されるプロジェクションマッピング、よりユーザが楽しめるプロジェクションマッピングを利用したゲームの検討、道路映像と建物映像が連動するプロジェクションマッピングなどを考えている。プロジェクションマッピングのみでなく、「ホログラムディスプレイファン」「次世代ARグラス」「3Dスキャナー・カメラ」など新しいIT機器を地域や社会にどう活用するかを学生とともに考えていきたい。
 最後に番外編となるが「蒲郡市・幸田町映画制作プロジェクト」は、蒲郡市政70周年、幸田町町村合併70周年を記念し、それぞれの街の魅力を内外にアピールするために、蒲郡市と幸田町をオールロケ地とする映画祭出品用ショートフィルム制作プロジェクトである。蒲郡市や幸田町に関わりのある人から希望者を募り、映画制作会社から映画・ドラマを作るノウハウを 1 年間学んで、ショートフィルムの制作を行うプロジェクトであり、本学より学生7名が参画している。(総数19名、うち本学学生7名)そのうちの3名が私の研究室の学生である。今年の春から夏にかけて何回かレクチャーを受けながら、夏休みに東京の現場へ3泊4日で行き、現場で技術やカット割りの勉強をして、監督さんからもいろいろな話を聞き、それを基に自分たちで企画をしている。映画の企画をして、プレゼンテーションをするが、その映画会社が今蒲郡で別の撮影をやっており、その現場を見ながら、それをヒントにして自分たちの映画の企画を練り上げている。冬から春にかけて、学生たちが一生懸命作品を作り、春頃に上映ができたら良い、どこかの映画祭に出展して賞でももらえたら最高だねと話をしている。
 繰り返しになるが、私は教室で勉強し何か作って終わりではなく、地域社会にそれを活かす、誰かに使って喜んでいただくといったことを常に頭に入れて授業をしており、こうした機会を探し学生に体験をさせることを心がけている。デジタルで地域や社会を元気にする学生の活躍の場を、皆さんにも気軽にぜひご提供いただきたいと思っている。

講演要旨②-1
 当社は現在5カ国で9校の日本語学校の教育支援をしている。その中でミャンマーの情勢は非常に厳しい。一人でも家族から安全な日本に行かせたいと現地の大学を辞めてまで日本語学校に来てくれる。スマトラの地震があったインドネシアでは、教育省と連携し高校在学中から日本語を教え、介護や自動車整備などの専門学校で特定技能の試験の勉強をしてくる仕組みを整えている。また、バンドン大学などの機械工学系の大学と連携し、例えば静岡県にあるベアリングの世界一の会社で働く外国人を紹介するといった連携をしている。スリランカは厚生労働省の労働大臣、青少年大臣のもと、若者へ日本語を教えて日本に招聘している。他にベトナム、カンボジアといった5カ国である。
 外国人専門の人材紹介として、ビザは「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」いわゆるエンジニアと言われる大卒の高度な方を専門としており、これまで400社に対してプレゼンテーションを行い、上場企業5社を含む83社に紹介ができている。内訳としてまだ東三河の企業は少なく、本州全域および九州に紹介をしている。現在スタッフは海外を合わせて24名、外国人が60%という会社である。ベトナムではビザの申請書類を作っており、ベトナム人の社員が各国へ日本語指導にいっている。スリランカの日本語研修センターでは、建設・ビジネス・製造業・外食・ホテル・旅館などで働きたい若者が勉強している。インドに近いこともあり、論理的思考で数字に強い人も多くIT関連のSEの方も勉強している。インドネシアの日本式マナー研修センターでは、食品工場・外食・介護・ホテル・旅館・製造業などで働きたいという若者に日本語と日本式マナーを教えている。また法務部という就労ビザ専門チームを作り、取引先企業から頼られる相談の窓口になっている。
 日本における「全労働者に対する外国人労働者の構成比」は、内閣府が発表したデータによると2008年時点では0.8%だったものが、2022年には2.7%と10年間で倍増しており、外国人労働者の存在感は次第に大きくなっている。但し労働力人口に占める移民労働者の割合は、アラブ諸国が最も高く41.4%である。他に北・南・西ヨーロッパは18.4%、北アメリカは20.0%であり、これら3地域に居住する移民労働者の割合が世界の60.6%を占めている。アジアでは労働力の送り出し国であった韓国、台湾、そして中国も急速な経済成長や教育水準の 向上に伴い労働力不足が顕在化し、現在は外国人の受入国となっている。こうした中、日本は外国人労働者の割合が3%弱と先進国で圧倒的に少ない。
 入管法は激動の時代である。2019年に入管法改正、2024年は改正入管法で30年近く続いてきた「技能実習制度」が廃止され、「育成就労支援制度」に変わることとなった。皆さんは外国人に対して日本語が通じない、ゴミ出しなどマナーを守らない、仕事をすぐに辞めてしまうといったイメージを持っているかもしれない。多くの人が定住者(南米や中国で日本人の血を引く方)や技能実習生として3年の期間限定で来た外国人のイメージで捉えてしまっている。しかし「特定技能」「技術・人文知識・国際業務」で来る方々は専門知識もあって優秀あり、日本で本気で働くつもりで日本語もしっかり覚えてくるため、こうした問題は非常に少なく、私たちはこのようなイメージを払拭するために頑張っていると言っても過言ではない。
 外国人を雇用する場合に一番全国で多い失敗事例は思ったより残業がないというものである。彼らは日本人と感覚が反対で、日本に稼ぎに来ているため残業や休日出勤をしたいと思っている。逆に成功事例としては、人材不足の解消、多店舗展開の成功、事業計画が立てやすくなるなどあるが、高齢化してきた技術者から若手の外国人に技術継承できたという声も製造業で非常に多い。また若い労働力を確保できたことにより、工場の増設、商圏の拡大、新規事業の開始、海外進出などビジネスの拡大につながった事例も多い。そうした中で後継者が事業継承を決断してくれたとの声も数多くある。こうした事例研究を一般社団法人ガイア国際交流教育研究所のホームページに掲載しているので、ぜひご覧いただきたい。この一般社団法人ができた理由は、外国人の雇用で企業が同じ問題で躓き、人材紹介の事業だけであるとこうした問題の解決が難しいことが判ったため、研究所を立ち上げて、外国人の本音を収集、分析、発信することである。外国人の雇用に関して他社が悩んだことは自社に発生する可能性も大きく、一緒に取り組んでもらいたいという気持ちで活動をしている。

講演要旨②-2
 一般社団法人ガイア国際交流教育研究所(以下ガイア社団)常務理事、そして株式会社ガイア国際センター常務取締役兼面接担当として、今まで2500名以上の外国人の方を面談してきた。私たちは「外国人との幸せな共存」を研究している。まず「幸せな共存とはどんな世の中か?」との問いに対しては、「外国人に対していじめや偏見がなく外国人が幸せに仕事して、生活していて、日本人の皆さん本当にありがとうございます。」と言ってもらえることである。日本人にとっては、「外国人に来てもらえて良かった、東三河にきてもらえて良かった、外国人に日本を選んで来てくれて本当にありがとうございます。」とお互いに感謝の気持ちがある状態が幸せな共存の姿と思っている。そしてガイア社団では、幸せな共存を促進するため、外国人の有志を募り、外国人による社会貢献活動をはじめた。日本に心から感謝して、日本が大好き、そして日本人が大好き。だからこそ、日本社会に貢献したい、日本人に貢献したい、そんな有志が集まってくれている。関係機関として、豊橋市役所の多文化共生課、都市交通課、公益財団法人豊橋国際交流協会、豊川国際交流協会、桜丘高校、愛知淑徳大学などの学校法人にも多面的にご協力をいただいている。
 2500名以上の外国人の方と面談する中で、いじめや偏見など一人ひとつはそうした経験を持っていた。例えば外国人の方がアパートの管理会社からゴミ出しがなっていないということで呼び出され、実際は日本人がゴミを間違えていたと判明したが、管理会社からは謝罪もないといった事例もあった。私はこうした経験をたくさん見聞きして、外国人のイメージがまだ悪いと感じて外国人の地位向上を目指している。合言葉は「地球はひとつの家族」である。そのため先程述べたように外国人の有志を募り、外国人による社会貢献活動をたくさん企画している。
 1つ目の事例として外国人向け救命講習を開催した。これは本当に良い企画で、新城の高齢者の方が多い地域に住む予定のベトナム人に救命講習を受けていただいた。入居した時に地域の方へ挨拶回りに行って彼らが救命講習を受けた話をすると、高齢者の皆さんが本当に喜んでくださり、「私が道路に倒れていたら助けてね」と言ってくれて、使っていない食器やタオルなどいろいろなものをプレゼントしてくださった。
 また岩田校区で行われた防災訓練に、外国人就労者、豊橋国際交流協会の皆さんと共に参加してきた。災害時の対応については外国人だけでなく、日本人も学ぶ必要がある。これはいつ災害が起こるかわからない中で、外国人をどう守るか、日本人をどう守るか、弊社のスタッフと考えるきっかけになった。
 豊橋国際交流協会に招待いただき、NHKアナウンサーの防災教室にも参加した。これは昨年の大雨の被害を受けて水害に関する防災研修になっていた。今回参加した外国人も昨年の大雨の時は既に日本にいた。「心配ではなかったですか?」という質問に、インドネシアの若者が「浸水してパソコンが壊れないかが心配でした、パソコンは高いから!」と言った時は、参加者が皆納得して、多様な視点などは外国人や私たちにとっても大変勉強になると感じた。私がこうした活動に参加して思ったのは、外国人の方にいかにわかりやすく日本語を伝えるかが非常に大切ということである。外国人にとって優しい日本語を行政などと協力して一緒に広めていきたいと考えている。
 豊橋市多文化共生課から話をいただき、豊橋西高校の生徒に向けて「国際社会で活躍できる人とは?」というテーマで話をした。私はマレーシアの大学に通い、マレーシアは7割以上が移民の国なので世界中に友達ができた。昨今は、片親が外国籍という学生も増えており、私の話を聞いてくれた生徒は、外国人と日本人のハーフも多かった。生徒に伝えたのは、国際社会で活躍する上での英語の重要性である。「これからは技術が発達し、言語なんて勉強しなくても、アプリで会話できるようになるかもしれないが、アプリで会話し続けて本当の友人になれると思いますか?皆さんの人生をより豊かで楽しいものにするために語学は絶対に学んでください。」と伝えてきた。
 他にも祇園祭当日の朝、豊橋駅にて早朝7時から530運動に参加した。ミャンマー・インドネシア・スリランカ・ブラジル・ベトナムの5カ国の方が参加してくれた。日本人とは限らないが、日本人が捨てたかもしれないゴミを外国人の人が拾ってくれて、外国人がいる街はきれいだと言われるようになるまで清掃活動を続けていきたいと思う。
 続いて愛知淑徳大学の交流文化学部の教授・准教授の方と共に、現役大学生と外国人の交流機会を企画した。活動テーマは「現役大学生が日本で働く外国人の本音を聞いてみる」という企画である。「日本にきて困ったことはなんですか?」「宗教に関するお困りごとってありますか?」「旅行に行ったことがありますか?」など、大学生が約40分間もインタビューをした。就労外国人もハングリー精神、親への恩返し、会社への感謝、給料がもらえることへの感謝といった話をして大学生の心に響いたと感じた。皆仲良くなり、最後は別れを惜しんでいた。教授・准教授の皆さんからは、「単発的な企画ではなく、継続的に行っていきましょう」と言っていただいたので、次回を企画中である。
 桜丘高校の生徒18名と引率の先生、そして弊社の支援している外国人24人と共に佐久島の清掃活動に行った。清掃活動は高校生と外国人でグループになってもらい、交流しながらのゴミ拾いとなった。初めて日本の高校生と話す外国人と、初めて就労外国人と話す高校生ばかりで、お互いとても新鮮な気持ちであった。高校生からは、「外国人の人はこんなに良い人なんだ!」「宗教の違いがあってびっくりしたけど、お互いが理解しあっててすごい!」など、外国人の印象が良くなったコメントがたくさんあったので、ガイア社団のテーマ「外国人の地位向上」は成功したと思う。第二弾も先生と企画中である。また、能登半島地震のための義援金募金活動を豊橋駅前にて桜丘高校の生徒と一緒に行った。参加したミャンマーの若者は、1月1日にはミャンマーにいたが地震があったことは知っていて、「日本にきて、困ってる人の役に立てて嬉しかった」と言ってくれた。そして、その現金募金を持って私たちは現地へ復興支援に行ってきた。今回は、ミャンマー・スリランカ・インドネシア・ベトナムの4カ国の人が参加した。参加した外国人のコメントとして、製造業で勤務しているベトナム人は「日本人にお世話になって、今まで育ててもらったから、日本人が困った時は私たちが助けます」、介護士として勤務しているインドネシア人は「私は人生でなるべくたくさんの人を助けたいと思っているから、日本の困ってる人たちのためにこの企画に参加できて本当に良かった!」と言ってくれた。外国人への悪い印象が少しずつ変わって彼ら愛のある声が届くように今後も活動をしていきたいと思っている。
 ここからは今後の活動ビジョンについて話をする。1つ目は、桜丘高校、愛知淑徳大学などの学校法人との連携、企画を積極的に行うことである。先日豊川高校にも挨拶に行ってきた。今後はさらに連携できる学校を増やし、学生と外国人交流の場を積極的に企画していきたい。また当社のクライアント企業が全国にあるので、各地の行政や学校との連携を増やしていきたいと考えている。実際に茨城県つくば市ではクライアント企業から地元高校を紹介していただいた。2つ目に行政を巻き込み外国人に優しいまちづくりをしていく必要があると考えている。他の県や市での事例や経験を東三河にも紹介していきたいと思う。3つ目は今後のガイア社団の活動の中心と考える「救命講習・防災研修」である。救命講習を行えるように準備を進めており、第一歩として来月10月15日から3日間かけて私も含め弊社のスタッフ4名で、人命救助の普及者講習を受講する。繰り返しになるが私たちが目指すテーマは、外国人の地位向上である。私たちが支援する外国人、日本に住んでいる外国人全員が人命救助のやり方を身につけて、家族、友達はもちろん、もし日本人が倒れているのを見つけたら必ず助けるといった行動ができるよう講習を開催したいと思っている。日本に働きに来ている外国人は本当に愛が深く、義理堅く、恩を忘れない、そんな天使のような魂・心を持った方がたくさんいる。私はこれを世の中に広めていく。日本は外国人にとって優しい国になり、外国人が日本を選ぶようになり、もっと日本が大好きになる、この活動を全国に広げていきたいと思う。