2020.10.02 第206回東三河午さん交流会 1.日 時 2020年10月2日(金)11:30~13:00 2.場 所 ホテルアークリッシュ豊橋 4階 ザ・テラスルーム 3.講 師 豊橋総合動植物公園 動植物園長 高見 一利 氏 ◎テーマ 『動物園は必要ですか?』 4.参加者 34名 開催案内(ダウンロード) 講演要旨 動物園という名前は、福沢諭吉が「西洋事情」(慶応2年、1866年)の中で用いたものであり、動植物園は、博物館法に基づく登録制度の対象で「生きた標本を扱う博物館」と位置付けられている。 国内で飼育されている動物種の数は累計13,500種以上、世界は累計52,800種以上にのぼる。また、動物園/水族館の入園者は国内で約7,000万人、世界で約7億人にのぼる。 現在、生物の絶滅が加速しており、動物園・水族館の使命・役割として、JAZAは①種の保存、②教育・環境教育、③調査研究、④レクリエーション、WAZAは①希少種保全、生物多様性保全、②動物福祉を定義している。 国は、動物園・水族館が域外保全施設(本来の生息地で存続できない生物を、動物園など自然の生息地の外において人工増殖を図り保護する方法)と認識しており、現代の動物園に求められている機能は、①保全、②動物福祉、③教育(普及啓発)を分かりやすく、楽しく進めることである。①保全は、繁殖・維持のための動物園の連携と調整が必要であるとともに、国内希少種の生息域外保全や外来種対策が重要である。また、②動物福祉は、動物の生命を尊重するだけでなく、生きている暮らしそのものを尊重するという理念が大切である。